マイケルEポーターの「共通価値」(CSV)定義

マイケルEポーターの「共通価値」(CSV)定義

「共通価値」の原則:社会のニーズや問題に取り組むことで社会的価値を創造し、その結果、経済的価値が創造されるというアプローチである。

「共通価値」は、CSRでもなければ、フィランソロピー(社会貢献活動)でも、持続可能性でもない。経済的に成功するための新しい方法。それは企業活動の周辺ではなく、中心に位置付けられる。

ハーバードビジネスレビュー20116月号 マイケルEポーター戦略と競争優位 P10

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CSRは、(経済的価値を生み出す)企業の社会的責任であり、企業はまず経済的価値の追求があって、それを確保したうえで、余力で社会貢献活動に回す、意味合いで使われている。

マ イケルEポーターの「共通価値」は、企業は、社会的価値の創造を通して、経済的価値を創造すること。としている。

そもそも企業が社会的存在として、許されているのは、社会的価値創造と、経済的価値創造の両方が求められているわけで、極めて当たり前のことである。

この考え方は、明治維新以前の日本には、理念としても存在していたと思うし、日本人の意識の中にも深く刻み込まれている考え方である。しかるに、特に戦後の復興において日本は、この遺伝子をどこかに置き去りにし、ひたすら欧米列強に追いつけ、追い越せで、私利私欲に走って、本来あるべき姿を見失ってきたように思われる。

もちろん私利私欲に走る輩は、いつの時代にも存在するが、特に太平洋戦争から今日までの日本の70年間は、日本人が積み重ねてきた精神性を毀損する、歴史的に異常な時代として、記録に起こると思う。

私を含め団塊の世代は、その真っ只中で生きてきたわけで、是非、戦前までに築かれてきた、日本の素晴らしい精神性を発掘し、再評価し、次世代に継承していきたいと考える。